1ヶ月目:ソファベッドが登場
ある日、隣のベランダに突如としてソファベッドが出現しました。引越しではないようです。ベランダの一角に押し込まれ、全体がビニールシートで覆われたその姿に、一抹の哀愁を感じました。なぜわざわざ外に?手狭なのか?新しいものを購入して押し出されたのか?静かに物語が始まったような気がしました。
2ヶ月目:ソファベッドの変遷
雨の日も風の日も、ソファベッドは変わらずそこに。シートはややずり落ち、日に焼けた布地が見え始めています。ある日の朝、隣人がソファベッドを覆っていたシートを外し、クッション部分に座って何やら遠くを見つめているのを目撃しました。捨てる気なのかと思っていたのに、愛着があるのか、それともただ休憩の一環なのか。隣人の微妙な表情が、なんとも言えず印象的です。
2ヶ月目の終わり:試みたメンテナンス
ある日、隣人はソファベッドの汚れを拭き始めました。ベランダの隅で布をしぼり、座面を丁寧に拭く姿を見て、また捨てるのが惜しくなったのか?と推測しました。しかし、ソファベッドはこれまでの雨と風でかなり痛んでおり、染みやカビが目立ちます。隣人がしばし作業を止め、諦めたかのように腕を垂らしてベランダを見つめる姿が切ないです。
3ヶ月目:放置、そして決意の瞬間
再び雨が降り、ソファベッドはびしょ濡れです。隣人はもうそれを放置するようになり、次第に物干し竿の陰に隠れ、存在を無視するようになりました。ある晩、ベランダからカサカサと袋をかぶせる音が聞こえました。翌朝見たとき、ソファベッドはゴミ処理用のシートで完全に覆われ、静かに処分される運命に決まったようです。
3ヶ月と1週間後:ソファベッド、いよいよ旅立つ
ついにゴミ収集日がやってきました。作業員がベランダの隅からソファベッドを運び出すのを見守り、3ヶ月の「ベランダ観察日記」も幕を下ろします。粗大ごみ収集車に載せられて去っていく姿に、まるで別れのような感覚を覚えました。隣人にとってソファベッドは単なる家具ではなく、何かを背負った存在だったのかもしれません。
まとめ
この3ヶ月の観察を通して、捨てられそうでなかなか捨てられない、そんなソファベッドが隣人の心に一時的でも居座っていたのが分かりました。ベランダという一歩引いた場所に置かれることで、物との関係や愛着の複雑さが垣間見えたような気がします。

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